ニューヨークのブルックリン・ミュージアム (Brooklyn Museum) にてジュディス・スコット (Judith Scott,1943-2005) さんの展覧会が開催中です(2015年3月29日まで)。ニューヨークは「ボロー」と呼ばれる区に分かれていて、ブルックリンはその1つ。雑誌フィガロとかポパイなんかでニューヨークが特集される時は、「今ブルックリンが熱い!」みたいな感じで特集されることの多い、アートに溢れたエリアです。
ジュディスさんは生前、カリフォルにあるクリエイティブ・グロウス という障害のあるアーティストを支援するNPO団体に所属し、作品を制作していました。というのも、彼女はダウン症を患い、さらに耳が聞こえずしゃべることもままなかった為、施設に通っていたのでした。
ダウン症で耳も聞こえなくて話せない、、まるでヘレン・ケラーを思いますが、そんな背景から「アウトサイダー・アートやアール・ブリュット」という「正規の教育を受けていないアーティスト」と呼ばれてもいます。
ところが実際彼女はコンテンポラリー(現代)・アーティストとして知られているんです。まさに作品が本当に素晴らしかったことと、施設側のアプローチ「障害者のアートじゃなくて、普通のアーティストなんです」という姿勢が実った事例なんだと思います。
ジュディスさんの手法は、とにかく身の回りにあるものを糸やホース等で、ひたすらと結ぶ・結ぶ・くるむ・結ぶ・・・・・。出来上がった作品の織物のような色合いと存在感には驚きます。さらに、作品が一斉に並べられた時の景色は壮観!の一言。
延々と大声でおしゃべりしていた観覧者が、会場にはいったら黙りこんで熱中
展覧会の様子はニューヨーク・・タイムズにも取り上げられていました。The New York Times
障害があるとかないとか関係なく、いいものが大きな美術館でどんどん取り上げられていけばいいな、と思っています。
障害があるとかないとか関係なく、いいものが大きな美術館でどんどん取り上げられていけばいいな、と思っています。