アメリカぷるぷるアート観光 Altruart in America

ニューヨークより心が震えるアートの紹介。障害とアート/アウトサイダーアート/アールブリュット/現代アート/NPO団体/アートフェア/美術館/おもしろグッズ etc.

今熱いアートフェア。インディペンデント Independent

 

 



まだあまり日本には知られていないアートフェアの1つかもしれませんが、最近ニューヨークで実は一番熱いフェアとも言われる、インディペンデント (Independent 2014年11月6日~15日)に行ってきました。

写真はデュエン・ハンソン(Duan Hanson)さんの フリーマケットレディ(Flea Market Lady)。アートフェアでフリマのパフォーマンスかなと思ったら、これ、偽物の人間。いやいやびっくり。クオリティ高すぎ&空間にマッチしすぎです。

 

 

インディペンデントは毎回おおよそ50-60のギャラリーが出展し、年2回、11月と3月(現在のところ)に開催されています。11月はキャリアのあるギャラリーが出展し、3月のほうは新進のギャラリーに出展のチャンスを与える意向。アプリケーションはオープンにされず、ギャラリーの紹介などからしか出願資格がないという少し敷居のあるフェア。会場はアウトサイダー・アートフェアと同じビルディングで行われました。

【ご参照】 アウトサイダー・アートフェア2014

ニューヨークの大きなアートフェアといえば、アーモリー・ショー、パルス、ヴォルタ、スコープ、フリーツが頭に浮かびますが、最近有名ギャラリー陣がこのインディペンデントのような新しく力のあるフェアに参加をし始めています。近年のアートフェアの規模の拡大化に伴うマンネリ化、出展料の高さなどがその要因なようです。有名なギャラリーというと、分かりやすいのがガゴーシアン・ギャラリーでしょうか。ガゴーシアンといえば日本の作家では草間弥生、村上隆、奈良美智レベルの知名度の高い作家を扱つかうメガギャラリーです。


2014年3月のフェアのページ。

 

とはいえ、インディペンデントは非営利団体への理解も深く、あまり商業主義ではないのかスポンサーロゴなども見当たらず、とても伸び伸びとした雰囲気があります。なんだかんだ色んなフェアを見ていますが、個人的にとても好きなフェアです。

【ご参照】ニューヨーク・タイムズ
インディペンデントのディレクターの1人、ディーさんのインタビュー こちら
インディペンデントが素晴らしいと褒める記事 こちら



このアートフェアの面白いところは沢山あるんですが、このギャラリーの区割りも特徴的。普通のアートフェアではブースを四角く区切っているのですが、ここでは大きな壁1枚をギャラリーが持つ、という斬新なもの。おかげで見晴らしもよく、空気の通りもいいので、見ている方はとても気が楽です。アートフェアの区切られたブースに入ってたまにあるのが、スタッフの人とガチンコ対談になったりして「いや私、ちょっとよっただけ・・なんだけど・・・」みたいな空気、そんなの全く気にしなくていい。

 


広々としたスペース


大きな壁を存分に利用した展示


オーディエンスの動線が自由でいい感じです


子供ちゃんものんびーり


これは一体・・・?


ほんわかしたブース


マシュー・セルレッティ(Mathew Cerletty)さんの作品。日本ぽい。


アウトサイダー・アートっぽい作品。美女スタッフ様と。


メリクリ。ジョン・ツェドル(John Tweddle) さんの作品


フロアでとても目立っていたギャラリー。レイモンド・ペティボンRaymond Pettibon) さんの作品。

 


Able to make cake and bake pie. ケーキとパイは焼けるわ。昔「私にだってうどんくらい作れます」と何故か玄関に張り紙してあった家を思い出した。


この画面・色構成のかっこよさ!


どうやって販売しているのかはわかりませんが、これぞアート


「私の作品と私の思いを、すっぱりと区切られた分類に分けるのは不可能なんだ」それぞ、アート。

【ご参照】
このブログで過去に紹介したニューヨークのアートフェア記事の目次


このブログを読んでくださり、ニューヨークで展示を考えていらっしゃる方からメッセージ頂くことがあります。そういった方にお勧めするのは、まずは一度ニューヨークに足を運んでみて、一体どんなもんかというのを見に来ることかなと思います。イメージがしっかりと湧いたり、びっくりするような人に出会ったりするのです。