メトロショーのレポート続きます。
その1
その2
ニューヨークという土地柄、アートフェアには著名人がよく顔を出します。欧米ではいわゆる「社会的に地位・認知度の高い」とされる人程、社会貢献度合い・芸術文化への造詣の深さが求められる為、本業以外のこういった活動こそ盛んに行うのです。(純粋にアートが好きだという人は勿論沢山いる。)
冒頭から貼り付けた画像は、CNNテレビのアンカーでジャーナリストのアンダーソン・クーパー(Cooper Anderson)さん。会期中にプライヴェートで来場しているのを見かけました。社交・営業活動に余年のないギャラリストやディーラーの目がこっそりと鋭く光っていたのも言うまでもなく。
アートフェアは決してこのような人たちのためだけのものではありませんが、そういう人たちがあって支えられている世界なのは間違いがありません。「支える」といえば、アメリカン・フォーク・アートミュージアムのブースもありました。
参照:アメリカン・フォーク・アートミュージアム
さよならフォークアート・ミュージアム
わけあってMOMAの隣にあったビルディングからは撤退した美術館ですが、根強いファンもドナーもいるため、活動は続いています。メンバーになって寄付もしますと色々な特典がついてくるので、興味のある人にはお勧めです。
膨大なコレクションからの作品展示だけではなく、キュレーターの育成や音楽イベント等も活発に行われています。ニューヨークにきたら足を運びたい場所のひとつです。
会場内で一際オーラの漂っていたこのブースは、リコ・マレスカギャラリー(Ricco/Maresca Gallery)。アウトサイダー・アートやアール・ブリュットでは古くからあるギャラリーとして有名です。といってもそういったジャンルの垣根には捕われず、現代アートから、どこから見つけてくるのだろう?というようなアーティストまで広く紹介しています。
この方はギャラリーの共同オーナーであるフランク・マレスカさん。只者ではない雰囲気が漂っています。実際アートビジネスに生きている方々(アートを蒐集する”クライアント”も含め)は、アーティスト以上にアーティストな人(少し不思議な人)が多いように思います・・・。いい意味で。
今やアウトサイダー・アートフェアに展示される常連アーティストのヒロユキ・ドイ(Hiroyuki Doi)さん。
この日フェアが終わった後、リコ・マレスカギャラリーのオープニングパーティに行きました。国内外から来場者がくるアートフェアの時期には、ギャラリーも渾身の展示会を開催して誘致をはかります。
ピンでした。古い時代のおじさんやおばさんの写真付きIDピンです。
このピンが何アートなのかっていうと、ちょっと私にはわかりません。シカゴにあるイントゥーイット(intuit)というミュージアムで5月から始まる新しい展覧会「ロスト&ファウンド」。被写体が一体誰だかわからないナゾの古い写真・・・、とのことなのですが、これもアウトサイダー・アートと呼ぶ英記事があったりして。私には、ちょっと・・・それがナゾ。