DAC Galleryは、NPOのECFが母体の、LAダウンタウンで最も大きなNPOギャラリー。ECF(The Exceptional Children’s Foundation)とは、1946年に発達障害のある方の親の集まりから始まりまったNPO。そのNPO内のアートプログラムで行われる、セラミック、版画、絵画の活動の中から、選りすぐりの作家、作品が主にギャラリーで展示販売されています。
普段NYの個人のギャラリーに見慣れていたため、このギャラリーの広さにびっくり。ニューヨークのチェルシー地区でいう、超有名ギャラリー(ガゴーシアンなど)のような広さ!
さすがはLAともいえるし、そもそものNPO団体の規模の大きさがうかがえる。訪問時は、3rd Annual(30周年!!) ARt Sale Fundraiser 期間中。ギャラリーに入って目にはいったのが、代表アーティスト Orhan Guven の作品 ↓
迷いのない、潔い線
カラー作品もあるが、白黒が主。空想の風景や実際の風景など、絵によって様々。
2枚目は、マンハッタン島を北側の空中からみた図。画像では確認できませんが、実物をよく見ると右上に自由の女神が。
ちなみに、似た構図の写真。マンハッタンを北から移したもの(http://www.dailyventure.com より)マンハッタン島の左右にハドソンリバーとイーストリバーが流れています。少し川がわかりにくいかな・・・。
モネを彷彿するような豊かな色彩で描かれた、ストーンヘンジの風景は、Tony Robles。景色と心理描写が織り交ざって、美しく、迫力がある。
左下:昔信楽でみた作品を思い出した、深海の生物のようなスカラプチャー。深い緑とオフホワイトの混じり具合がギャラリーによく映える YoungMi Park
右下:空想と現実こだわらず、住宅の絵をよく描く。一枚を仕上げるのに、何カ月もかけるJames Bruce。4枚の風景画の真ん中にあるのは、ゴリラ。フレームのセンスが良い!すでに売却済み。(ゴリラはよく見ると、ポートレイトでした。猿人類的な。)
ギャラリーに入って説明を聞かなければ、障害を持ったアーティストを扱うギャラリーには全く見えないです。というのも、それは作品の質と展示方法へのこだわりによるもの。そもそもこの界隈は現代ファインアートが栄えているので、その流れでふらりとお客さんがくることもあるそう。
そんななか、展示でとっても印象的だったのは、
Angelica Luna のコラージュで作った街。
画像を縦横逆にしているわけではありません。
壁に貼り付けて展示してあります。ちなみに、右下に私の身長を赤い線でかいてみました。
また、実は展示されているのは作品のほんの一部。本当は全体を作るのに2年も費やしたという超大作なのです!
拡大すると、、
雑誌から切り抜かれた女性の写真が無数に貼り付けられているのがわかる。何冊雑誌使ったのかしら。
ギャラリーを一周した後は、コーディネーターのバージニアさんが、ギャラリーの奥にあるスタジオに案内してくれました。スタジオでは何やら作業をしている方が。
彼女は、このスタジオに4人いる、インストラクターの1人。彼ら自身もアーティストでありながら、障害のあるアーティストとともに時間を過ごしています。彼あのは、あくまでアーティストをアシストする、というもの。「過剰な指図、や、やらせ、はしないよ」とのこと。
さてさて、ギャラリーの2,3倍はあるかとおもわれる広いスタジオには、よだれが出るような作品たちのやま!そのうち、ふと、異常に気になる気配があり振りかえると、、、、
Larry Pearsallの地獄絵図!!
制作途中の作品を特別撮影させてもらいました。登場人物1人1人にきっちりとストーリーがあり、まるでボシュがアニメ化したかのよう。
画面中央少し上にいる白ひげのお爺さんが、悪の権化なのだそう。
割といい人にもみえるけれど、人間見た目ではありません。
完成品をみるのが楽しみ!!
最後に、バージニアがお勧めの作品をみせてくれました。点描でヒマワリが描かれている。表現は細かいのに脳内スケールの大きい作品!
次回はぜひアーティストのいる時間に遊びに来たい!