近年色んな種類のアートフェアが増え続けているニューヨークですが、アーモリショー (Armory Show)やフリーズアートフェア(Frieze Art Show) などの大きなフェアに比べると小振りながら、参加ギャラリーの質も高く、一般客の入りも多い新興のアートフェアとして注目を浴びているのが、このNADAアートフェア。開催期間:2016年5月5日ー8日。開催場所は前回ご紹介したart on paper と同じく、マンハッタンの南西のピアという川沿いの倉庫。ポイントは気軽に入れておしゃれ、かつ堅苦しくない雰囲気なのに、参加しているギャラリーに質が良いこと。(NADA2014年の記事はこちら。)
NADA Home - New Art Dealers Alliance (NADA)
会場は上から見るとこんな感じ。バスケットボールができる会場なので、天井も高くて広々しています。今回は100を超える参加ギャラリーがあったため、会場にびっしりとブースが設置されています。左下に見えるのはパネルディスカッションなどを行うブース。
色んなプログラムが用意されていて、キュレータートークなどを楽しめます。
会場に入ると、すぐにフードコーナーがあり、ビールとタコス片手にフェアを回れます。私もついついオーダー。
©NADA,Tim Furzer, Jeremy Kost, William Simmons
NADAオフィシャル写真より。アート好きが集まります。
©NADA,David Gryn, Emmanuele Vinciguerra
マイアミアートバーゼルのキュレーターと、ArtspacenoCEOエマニュエルさん。
©NADA,Lucy Shahjahan, Peter Rosenthal, Natalie Kates, Amy Rosi
NYのアートシーンを支える人たちがオープニングに集結。
どこから見ようか迷うくらいですが、とっても目立っていた赤いスーツのおじさまにつられて、回遊スタート。
こちらは、The 2016 NADA Artadia アワードを受賞した、ニューヨークのブルックリン在住のアーティスト、サマー・ウィートのソロブース。5000ドル(約50万円)の賞金が授けられたそうです。
裏側から特注マテリアルをむにゅっと押し出した、絵画というよりはタペストリーの作品。
小さくてかわいいブースも並びます。実際にさらにこれより小さいブースもあって、
このブースはさらにその半分くらいの幅!
通路かな?と思ってしまう幅のブースもありました。
ゴーグルが釣られているブース
頭に装着すると、360度まったく別の景色が見えるOculus VRを使った作品
作品の説明をするギャラリスト
観覧者かとおもいきや、突然演奏を始めるパフォーミングアーティスト
こちらは、アートをオンライン販売するArtspaceのブース。自由な感じの服装をした人が沢山います。
展示に趣向を凝らすブース
Talon Gustafson, How to Get Ahead, 2016.
遠目にも素敵な作品だなとピンと来たのがこちら。グアテマラのProyectos Ultravioletaギャラリーからニューヨーク在住の日本人作家・池添彰(Akira Ikezoe)さんの出展。なんともグローバル。彼の作品はartyというサイトの「NADAアートフェアであなたが知っておくべき12人のヤングペインター」にも選出されていました!
こちらも池添さんの作品。現在リオのオリンピック最中なので、タイミングはぴったりですね。よく見ると大変なことになっていますが・・・。ヒエロニムス・ボスの作品をみるような気持ち。
おまけ。帰り際に目についたバスケットボールの得点版。
ところでアートプライス.comで、2016年のアートマーケットの動きが発表されていました。ビテチョーで日本語の要約がされています。助かりますね。原文はこちら。読みながら思うところはあるのですが、とにかくアート関係の人は関心の高いニュースだと思います。
その他、ニューヨークで開催されたアートフェアもこちらで紹介しています。