3月20日よりアートフェア東京が開催しています。 すでに昨日のプレビューで、素敵なアートを手に入れたコレクターの方もいるのではないでしょうか。今回は日本国内外から130のギャラリーが集結。現代アートから日本画・アンティークなど、バラエティー豊富な作品達に出会えます。2014年は延べ約5万人の入場者があったそうですが、今回も同等以上の来場を見込んでいるようです。
先日からお伝えしているニューヨーク/アメリカで最も大きなアートフェア、アーモリーショウの2015年のギャラリー総参加数が197ブースで、入場者は延べ約6万5千人(2014年)であることを考えると、このアートフェア東京の規模の大きさがわかります。
Donald Mitchell, Untitled, 2000, Ink on paper, 15 x 22 inches
アメリカぷるぷるアート観光的に注目しているのは、サンフランシスコのクリエイティブ・グロウス(Creative Growth Art Center) という障害のあるアーティストを支援するNPOギャラリーが初出展していること。小出由紀子さんのギャラリー(Yukiko Koide Presents) とのコラボで実現したものです。
このギャラリーの作家の作品は、スイスにあるローザンヌ・アール・ブリュット・コレクション(Collection De L'art Brut) や パリにあるabcdコレクションにも多く収蔵されていて、今や世界中に足場を広げる勢い。所属アーティスだったジュディス・スコットさん (Judith Scott, 1943-2005) は先日NYのブルックリンミュージアムで展覧会がありました。そんなワールド・ワイドなキャラリーが、ここにきてアジア進出というのは、とてもユニークな視点です。香港・シンガポールなど、アジアのマーケットは広いですからね。
このギャラリーの作家の作品は、スイスにあるローザンヌ・アール・ブリュット・コレクション(Collection De L'art Brut) や パリにあるabcdコレクションにも多く収蔵されていて、今や世界中に足場を広げる勢い。所属アーティスだったジュディス・スコットさん (Judith Scott, 1943-2005) は先日NYのブルックリンミュージアムで展覧会がありました。そんなワールド・ワイドなキャラリーが、ここにきてアジア進出というのは、とてもユニークな視点です。香港・シンガポールなど、アジアのマーケットは広いですからね。
【ご参照】ダウン症で、耳の聞こえない芸術家ジュディス・スコット
上の画像は代表アーティストの1人でもある、ドナルド・ミッチェル(Donald Mitchel) さんの作品。ドナルドさんの作品にはいつもこの小さな人が沢山登場。彼の作品を使用したグッズもとてもかわいいです。
Aurie Ramirez, Untitled (AR 099), 2009, Watercolor on paper, 15 x 22 inches
私の個人的お気に入りは、 アウリー・ラミレス (Aurie Ramirez)さん。アウリーさんは、アダムス・ファミリーとロックバンドのKISSの熱狂的ファンで、そこに18世紀のダンディズム・ビクトリア調のドレス・カーニバルの仮装・サイケ・グラムロックなどのスタイルを掛けあわせたものに、妄想のスパイスを振りかけて、でも仕上がりはメルヘンチックという不思議な作家。数年前に思わず絵を買ってしまいました。
Dan Miller, Untitled (DM 304), 2009, Ink on paper, 22 x 30 inches
ダン・ミラーさんの作品。自閉症と診断され、クリエイティブ・グロウスに通う。常に彼が描くのは言語だそう。人名・地名・名刺・数字・アルファベットが交錯しています。普通におしゃれ!
アリス・ウォングさん。ビンテージの観光絵葉書やアンティークな古い写真に鮮やかな着色を施す。
Kim Clark, Untitled (KC 030), 2011, Ink on paper, 22 x 30 inches
Ed Walters, Untitled (EW 035), 2011, Watercolor and ink on paper, 11 x 15 inches
エドワード・ウォルターさん。定木とステンシル等を用いて、幾何学形態を組み合わせた景色を描く。「音楽はもうたくさん」「職場で言おう」など、色々皮肉に満ちたメッセージが絵画の中に描かれていることがある。
Artworks (c) Creative Growth Art Center
Photo Courtesy Yukiko Koide Presents
アメリカでも老舗かつ先進的なクリエイティブ・グロウスのアジア進出で、何が起こっていくでしょうか。今後の行方も楽しみです。今回のこのフェアには、障害のあるアーティストの作品を扱うギャラリーが実は複数出展しています。福祉施設という枠組みを取っ払って、どんどん外に開かれたギャラリーが生まれているのを感じます。
アートフェアはまだまだ始まったばかり。週末は是非遊びに行ってみてください!
会場:
東京国際フォーラム地下2階 展示ホール (東京都千代田区丸の内3-5-1)
会期:
3月20日(金)11:00-21:00
3月21日(土)11:00-20:00
3月22日(日)10:30-17:00