アメリカぷるぷるアート観光 Altruart in America

ニューヨークより心が震えるアートの紹介。障害とアート/アウトサイダーアート/アールブリュット/現代アート/NPO団体/アートフェア/美術館/おもしろグッズ etc.

孤高の飛行機製図技師、チャールズ・デルショー

飛行機を夢見た、肉屋、孤高の製図技師チャールズ・デルショー(Charles August Albert Dellschau)のご紹介。

 

チャールズ・デルショー (1830-1923)


1960年台半ば、テキサス。中古ジャンクショップのディーラーが、火災のあった家の付近の縁石に落ちていた12冊の分厚い不思議なノートを発見し、自分のお店に置いていた。



約43cm×46cm

1969年にその中古ジャンク屋さんを訪れた女子学生がその不思議な分厚い本を発見。

 

 

本を開いたところ。異世界が突然始まる。

 

 
目が回るような配置・配色・不思議なモチーフ、そしてその量

そこからデルショーの研究が始まり、美術館にも置かれるように。
 
それからピートさんという地元のグラフィックデザイナーが、その内の4冊を当時の$1500で購入(40年前の15万円だから、相当な金額です)。デルショーとその作品は、やっとちょっとだけ人目に触れるようになった。


飛行への夢が溢れる


デルショーについて:
 
デルショーは生涯の殆どを肉屋として生計をたてました。なかなか濃密な仕事です。


※イメージ。この肉屋の日常と、空想の世界の美しさが、紙一重、一緒。

 
彼は69歳で作品の制作を初め、個人的に作った秘密結社「ソノラ・エアロ・クラブ」の団体の設計師として、制作活躍を始めます。
 

1969って左上に書いていますね。これは年号ではなくて、絵のナンバーのようです。

彼は水彩絵具とコラージュで作品を描きました。コラージュは新聞を主に使い、その新聞の材料を「プレスブルームズ(press blooms)」と彼は読んでいたそう。

また、彼の設計する飛行機(彼はエアロと呼んだ)は、秘密の動力"NB Gas"又は "Suppa”と呼ばれるもので動いていたようです。


 見事に設計・デザインされたエアロ


読めないけど、何かの計算式。



動力炉?

 


機体を眺める男性、どこか満足気。

 

左右はちゃんと対照です。



To HOUSE


上から見た図でしょうか?


冬の飛行も行われます。


きっと飛行は数々の失敗と、それを支える名技師たちがいたことでしょう。

 

 拡大して読んでみたい記事。


 気球とプロペラ機。


 LongTourと書かれています。旅は長い。帰ってこれないことも覚悟です。 

この辺りで、その2へ続く。

すべての写真は、
ステファン・ロマーノさん(Stephen Romano)
The Design Observer GroupのDreams of the Sonora Aero Club からご提供頂いています。