ニューヨーク マンハッタンにある、世界トップクラスの広告会社R/GA。その社長のコレクターを公開中!その3です。
廊下という廊下に、所狭しと並ぶアウトサイダーアートの作品郡。美女あかねさまの案内は続きます。
ヨハン・ハウザー(Johann Hauser)の巻き。こんなにたくさん・・・。
これもヨハンハウザー。ロケットマン?
ヨハンハウザーは、私生児としてうまれ、知的障害の学校に通い、読み書きもできなかったため、17歳でオーストリアの収容施設に移ります。躁うつ病に悩まされながら、その後は現在のグギングに移り、完全に病院の生活に依存しながらアート制作をしています。
彼のいろんな作品の動画がこちらからみられます。前半がヨハン・ハウザー後半はアロイーズ・コルバス(Aloïse Corbaz)です。オーストリアはウィーン郊外にある、マリア・グギング国立神経科病院の敷地内にあるグギング美術館(Museum Gugging)での映像です。グギング美術館は院内外から優れた才能を持つとして選ばれたアール・ブリュット(アウトサイダー・アート)の作家たちが共同生活をし、国の手厚い援助と理解あるスタッフによって運営されています。ヨハン・ハウザーは中でも代表的なアーティスト。
グギング美術館は、2008年9月に小山登美夫ギャラリーで展覧会があったようですね。
R/GAのビルの中に、おしゃれなカフェコーナーが!
世界屈指の人材たちが、おいしいコーヒーを飲んで休憩中。
私もおいしいフレーバーコーヒーをいただきました。料金は無料。チップだけカウンターの女性に渡します。
さてこの奥の廊下には・・・
右手に、なにやら大きな絵画が。
アロイーズ発見!
先ほどの映像の後半にでてきたアロイーズ。
もちろんボブさんは収集しております。ものすごく無防備にはってあります。もう、手で触れられる距離。
絵の右側。コラージュ。
アロイーズは40年以上スイスの精神病院に入院をしながら、独自の絵画を描き続けた女性画家。
日本でも人気があり、アウトサイダーアート界でも有名です。
精神病院に入院する以前、アロイーズはドイツ皇帝の宮廷で働いていました。その際に皇帝ヴィルヘルム2世に激しい恋をします。その後、宗教的かつ平和主義的なヒューマニズムにも激しい情熱を注ぐようになり、さらにヴィルヘルム2世に対して熱狂的なラブレターを書くなど、行動も支離滅裂になっていき、とうとう統合失調症の診断を受け、精神病院の生活が始まりました。そこから一生涯かけた絵画制作が始まります。
鮮やかな色合いと愛情あふれたモチーフと、人間の目の空虚な冷たさは彼女の人生そのものが現れているように思えます。
次回は、R/GAでナイキの仕事をこなす日本人と、大阪人画家の作品が登場します!