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R/GAの社長さま、ボブ・グリーンバーグ(Bob Greenberg)さんの衝撃的な部屋のお隣の壁には、さらりとヘンリー・ダーガーの絵が。
ヘンリーダーガーといえば、今日本のラフォーレ原宿でヘンリーダーガー展が開催されていますね。企画協力は小出由紀子さん。東日本の大地震の直後に開催されたイベントということで、運営側の労力は大変なものでしょう。
小出さんがどのくらいアウトサイダーアートで最前線の方かといいますと、私がアメリカのアウトサイダーアート関係のギャラリーをまわると、必ずといっていいほど、小出さんの名前がギャラリーのかたから出てくるほどの有名人。この業界ですばらしい活躍をされている方です。その彼女の渾身の展覧会!
5月15日(日)までなので、まだ足を運んでいない方は、ぜひとも必ずみにいってください!日本でこれだけの(アメリカでも)ヘンリーダーガーのコレクションを一度に見られるチャンスはありません。
ヘンリーダーガーについては以前もブログで触れました。「非現実の王国で」という彼にまつわる映画のトレイらーがみられます。ここから
http://ameblo.jp/altru-art/entry-10733195101.html
さて、衝撃の1階を後にし、階上へ向かいます。
ここからは壁に次々と飾ってある作品をのぞいていきます。興奮のあまり、写真がぶれぶれ。
マッジ・ギル
いつもアーティストの詳細は書いていなかったので、少し彼女の紹介を。
イギリス生まれ。9歳のときに孤児になり、転々としたのちに19歳で叔母と暮らし後に結婚。3児に恵まれるが、次男が8歳でなくなってしまい、さらにその後死産を経験。そのまま重病を患い、片目を失った。
37歳で突如芸術に目覚め、制作を始める。ほとんど真っ暗な中で取り付かれたように制作は続いた。キャラコという布に描かれたものはなんと36メートル!
夫の死後は、心霊術や降霊術に傾倒していった。
彼女の作品は生前のころから受賞されるなど、認められてはいたけれど、本人がその作品の露出を嫌ったという。79歳 没。
先日アウトサイダーアートフェアにて、マッジギルの作品の値段をみていただけに、会社の壁に何気なく飾られているマッジギルに目が点になってしまいました。社員さんたちは、マッジギルも普段の景色の一部なのでしょう、わざわざ立ち止まってみる人もいません。
「これ、これ、すごい価値がある作品で、ものすごい作家なのですよ!」と、1人1人捕まえて説明したいくらいでした。
胸いっぱいになったので、今日はこのあたりで。続きはこちら