アウトサイダー・アート、アール・ブリュットといったジャンルの中で、最も良く知られたスターのような存在、ヘンリー・ダーガー (Henry Darger)。以前小出由紀子さんがラフォーレ原宿で展覧会をしたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。そのヘンリーさんが過ごした家の写真展が新宿で開催されるようです。私は残念ながら行けませんが、日本におられる方にオススメです
【ご参照】
ヘンリー・ダーガーの略歴。
シカゴ生まれ(1892-1973)。障害の兆候がみられたため、12歳の頃に知的障害児の施設に移された。16歳で施設を抜け出し病院の掃除夫として働き始める。そして19歳の時に『非現実の王国で』という壮大な作品群の制作を開始。亡くなる半年ほど前まで制作は続いた。その間約70年!死の前年に病気を患い入院するが、その際アパートの大家でアーティストのネイサン・ラーナーさんに「作品は捨ててほしい」と伝えたそうだ。部屋の物を処分するために部屋を訪れたネイサンさんは、そこで膨大な数のアート作品を見つけることとなった。
男性器を持った少女たち「ビビアンガールズ」戦記を、カラフルに描いた絵巻物のような作品たち。普段はその素晴らしい作品が注目されますが、今回の目玉は「その作家の家」。本棚にずらりと並ぶ名著の児童書「オズの魔法使い」、「アンクル・トムの小屋」。画材なのかガラクタなのかわからないものが積載したテーブル、ヘンリーさんの信仰が伺えるキリスト・聖母マリア像、危ないものを見てしまった気持ちになる少女の写真とその切り抜きたち・・・・。その閉じられた宇宙の静かな不思議と驚異を体験できることと思います。
トークイベント是非参加してみて感想教えてくださいー!